姫路の工業団地で派遣社員をしていた頃、僕は毎日「上司が不機嫌にならないこと」だけを祈って出社していました。
「今日は機嫌がいいだろうか。また、みんなの前で怒鳴られるんじゃないか」
そう思うだけで心臓がバクバクし、胃がキリキリと痛む。
加古川や高砂の製造現場で働くあなたや、赤穂や相生の病院で、常にピリピリしているベテラン勢の顔色を伺っているあなたなら、この感覚が痛いほど分かるはずです。
世の中のコミュニケーション本には「誠実に話そう」「アイ・メッセージを使おう」と書かれていますが、現場の荒波ではそんな「お作法」は一瞬で吹き飛びます。
今日は、僕がフィールハートで学んだ、「相手を変えようとするのをやめて、自分の内側のプログラムを書き換えたら、なぜか職場の景色が変わってしまった」という驚きの体験をお話しします。
1. なぜ、あの人は「あなた」にだけ強く当たるのか
かつての僕は、「僕が仕事が遅いから、上司は怒るんだ」と思っていました。
でも、同じようにミスをしても、平然としている同僚もいます。
その同僚は、上司に怒鳴られても「すみませーん」と軽く流し、次にはケロッとしている。
フィールハートで学んで気づいたのは、人間関係は「自分の内側の投影」だということです。
僕の心の中には「自分は価値がない」「自分は責められるべき人間だ」という強烈な自己否定感のプログラムが走っていました。
僕が自分自身を「攻撃してもいい存在」として扱っていたから、上司の脳も無意識にそれに反応し、攻撃の矛先を向けてきていたのです。
つまり、問題は上司の性格(外側)だけではなく、僕が発信している非言語(メタ)のサイン——「私はダメな人間です、どうぞ叩いてください」という心の叫びにあったのです。
2. 相手を「一人の人間」として客観視する
フィールハートのカウンセリングで衝撃だったのは、あんなに怖かったモンスター上司が、実は「自分と同じように、自己否定感に苦しんでいる一人の人間」に見えてきた瞬間でした。
人は、自分の中に認められない「弱さ」や「嫌な部分」があるとき、それを他人に投影して攻撃してしまいます。
挨拶を無視したり、理不尽に怒鳴ったりするベテラン社員も、実は自分の内側にある「認められない不安」や「無価値感」を必死に隠そうとして、周囲を攻撃することでしか自分を保てないのかもしれません。
そう気づいたとき、相手は「絶対的な強者」から、「自分と同じように心のバグに振り回されている不自由な人」に変わりました。
相手を「変えよう」とするのではなく、相手の状態を「ただ、そこにある事実」として客観的に見る。
これだけで、僕の脳の過度な萎縮は止まりました。
3. 自分の「聖域」に境界線を引く
フィールハートで学ぶ最も大切なことの一つが、「心の境界線」を引くことです。
以前の僕は、上司が怒鳴ると、その怒り(ゴミ)を自分の家(心)の中に全部運び入れ、自分で自分を責めていました。でも、フィールハートの教えは違います。
「相手が怒っているのは、相手の問題であり、あなたの価値とは無関係です」
上司が不機嫌なのは、その人のプログラムがエラーを起こしているだけ。
僕は僕の仕事をするだけ。
そう心の中で境界線を引くことで、僕の背筋は自然と伸び、視線が定まりました。
「ごめんなさい」という言葉も、自分を卑下するためではなく、プロとしての現状確認として淡々と伝える。
すると不思議なことに、僕が「怯え」というエサを与えなくなった途端、上司の攻撃は明らかに減っていきました。
4. 自分を整えることが、最強の「防衛術」になる
僕は、フィールハートでこの「心の仕組み」を学んでから、工場の人間関係が劇的に変わりました。
派遣社員という立場は変わらなくても、僕を「部品」として扱っていた上司たちが、少しずつ「一人の人間」として敬意を払うようになった。
それは僕が話し方を磨いたからではなく、僕の「自分に対する接し方(存在の質)」が変わったからです。
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加古川の夜勤明け、理不尽な要求をする患者さん。
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姫路の会議室で、マウントを取ってくる同僚。
彼らの反応は、あなたの価値を1ミリも決められません。
「いい人」を演じて自分を殺すのをやめて、まずは自分の内側の自己否定感をデバッグすること。
フィールハートが教えてくれるのは、「自分が自分の一番の味方になることで、外側の世界と調和する」という、本質的な人生の防衛術なのです。




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